看護師は過酷な労働環境なため「今すぐにでも辞めたい」と思う人は非常に多く、離職率が高い職業です。
実は、私は看護師が嫌で病院を退職し保健師になりましたが、保健師になって4年経った今でも「看護師をやってよかったな」と思うことがいくつかあります。
今、退職や転職を考えている看護師の皆さんに、後悔しない転職をして欲しいという思いから、どちらも経験して感じたことをこの記事にまとめています。
将来、自分らしく生きるためのヒントになる情報です。今後、保健師転職を検討している人は、参考にしてください。

衝撃!看護師から保健師へ転職して後悔したリアルな声
病院から離れてわかる、看護師から保健師へ転職して感じた看護師のメリットをまとめました。
・仕事が多忙で辛い分、やりがいは大きかった
・自由に使える時間が多かった
・シフト制は家事がしやすかった
・同僚、同期みんなでワイワイできた
・次の日に業務を持ち越さなかった
・睡眠不足でもなんとか仕事をやり遂げられた
・平日休みは役所や銀行に行けた
・福利厚生、手当は強かった
看護師は保健師よりやりがいが多く感じられた

看護師業務は精神的にも身体的にもかなり辛いですが、その分やりがいは非常に大きいです。
看護師は大変で、辞めたい!と何度も思ったことがあると思います。
それでもやりがいがあるから辞められない気持ちもあり、やりがいがあるから頑張れるという人もいます。
・急変した患者さんが助かったとき
・点滴が数十本繋がれた患者さんが点滴ゼロになって退院したとき
・もうダメかと思った患者さんが予想より何倍も生きて声明の強さを感じたとき
・その人にとって最高な良い最期が迎えられたとき
・退院時に「ありがとう」と涙を流してくれたとき
看護師でしか経験できないことはたくさんあります。
私も3年間病棟看護師をしていましたが、一生忘れられない経験は保健師の何十倍も多いです。
なぜ、保健師はやりがいを感じることが少ないのか?
保健師は「人を救った」という感覚を感じにくいからです。健康に当たり前のように生活ができているのは、病気を予防できた証拠。その当たり前は気づきにくいからです。
保健師はやりがいを感じるにはもの足りないかもしれませんが、自分で気づいていくものだと感じています。
病気を防ぐサポートしている保健師はスゴイ!この意識を忘れないでくださいね。さらに、本人だけでなく、家族全体にとっても支援できているということを忘れないようにしています。

夜勤明けは自由に使える時間が多かった

夜勤は朝9時に夜勤が終わり、世間は朝9時から活動し始めます。
夜勤明けは自由とはいえ、1日分しっかり働いてきているので休みではないですが、帰宅して寝すぎてしまうとかえってだらけてしまいます。
仮眠したとしても数時間、それ以降は自由に時間が使えます。夜勤のリズムに慣れてくると、時間を有効活用できます。
・休日は大行列の行きたかったカフェにいく
・ゆっくり時間をかけて料理する
・友人と時間を合わせて遊んだり、お出かけする
・明け+2連休は国内の小旅行をする
土日休みでも旅行に行くことはできますが、予約がとりづらく料金が高い、さらに人が多くて観光もゆっくりとできません。
平日休みの病棟勤務が良かったなと思うときがあります。
シフト制は部屋の掃除がしやすかった

シフト制は、2~3日ごとに休みが入ります。これまでは休みの日に掃除をすればいいやと思っていましたが5日勤となると1週間も放置してしまうハメになります。
気づけば部屋中がほこりまみれ、排水溝は黒ずみ、カビだらけ、毎日こまめに掃除しなければならないなと痛感しました。
しかし仕事+日々掃除となると、やる気を喪失してしまいます。仕事終わりの疲れた体で掃除は本当に綺麗好きじゃないと続きません。
そのような点では、シフト勤務は定期的に心を清める時間だったのかなと思います。
同僚・同期みんなでワイワイできた!愚痴も楽しかった!

看護師の学力は上から下まで様々です。保健師は真面目な人が多く、これまで熱心に勉強してきていて仕事に生きている人が多いです。
仕事中は同僚と会話を楽しむ場面はありますが、プライベートはあまり表に出さないという人もいます。残業もないため、定時になるとスッと帰宅する人も。

また怒られちゃった!
嫌いな先輩が来たから病室に隠れちゃった!
やっべー、またやっちゃったよ!
看護師時代に同期や同僚と愚痴り合ったりする時間はストレス発散にもなり、楽しかったです。
看護師は、辛い分どうにか楽しもうと愚痴も楽しくする雰囲気が特徴的です。
次の日に業務を持ちこすことがなかった

看護師はその日のうちに業務が全て終わる一日完結型です。そのため残業が多いこともありますが、これがメリットでもあります。
休日は仕事のことを忘れて、何も考えず、楽しく過ごすことができます。
しかし、保健師は一日完結型ではありません。「来週までにこれを終わらせておいて」など、次の日に仕事を持ち越すことが多いです。
業務が計画通りに終わらなかった時は、「明日は出勤したらあれをしないと、これをしないと」と考えてしまいます。
仕事が終わらないことがほとんどなので、いまいちスッキリせず、達成感を感じることができません。
看護師のようにその日のうちに全てを終わらせないといけないのは大変ですが、メリットでもあります。
どんなに睡眠不足でも仕事を頑張れた

看護師は夜寝れなかった!といった時でも立ちっぱなし、動きっぱなしの仕事なので、眠気を感じる暇もないくらい忙しいです。
スケジュール調整などで頭も使い集中力も必要なので、なんとか仕事ができます。
一方で、保健師はデスクワークが多く、眠気に襲われると何も仕事が進まず、ただ耐えるのみです。立ち直るのにかなり時間がかかります。
目を覚ますために同僚と話したりトイレに立ち上がったりしますが、一人職場だと気づいたら目が閉じていき、これが相当辛いです。
平日休みは役所・銀行に行けた

市役所、銀行などは5日勤、土日休みだと有給休暇を使って行かないといけません。
私は転職時に引越し、転入届などの手続きがありましたが、入職したては有給休暇がないので上司へ交渉し、勤務時間に行ったりと大変でした。そのような時に、平日休みは良かったなと思います。
最近は休日対応の銀行や病院などは増えてきましたが、みんな休日に集まるため行けたとしてもかなり時間がかかります。
福利厚生・手当はやっぱり強かった!

病院は看護師不足のため、福利厚生が充実しているところが多いのが強みです。
・寮がない
・住宅手当もない
・通勤手当の制限がある
・入社年から賞与が出ることは少ない
保健師の中でも特に産業保健師は、住宅手当が出るところはほとんどありません。給料は良くても、意外と家計を圧迫していることがあります。
また、通勤手当も電車で通勤していても距離が2km以内は出ない、など制限がついている場合もあります。
福利厚生は十分注意して求人を探してください。
看護師と保健師の業務内容や福利厚生の違いを徹底比較!
看護師と保健師は似ているようで、業務内容や働く環境も全く違います。
看護師 | 保健師 |
---|---|
患者さんとの関わりが多い | 事務作業の方が多い |
一日完結型の業務が多い | 業務に終わりがない |
チーム業務がメイン | 一人業務が多い |
医療行為がある | 医療行為がない |
連勤が少なくこまめに休日が入る | 5日連続勤務 |
シフト制で自由に使える時間が多い | 土日休みの固定で予定が立てやすい |
有休が使いづらい | 遠慮なく有休が使える |
看護師・保健師どちらにも向き・不向きがあるので自己理解を深めて、職場を検討しましょう。

私は看護師から産業保健師へ転職して、後悔は全くありませんでした。
産業保健師の経験を踏まえて「産業保健師に向いている人の特徴」をこちらの記事にまとめています。

【まとめ】看護師から保健師へ転職して後悔したこと
看護師は辛い仕事ではありますが、メリットもたくさんあります。
保健師を希望して仕事をしているのですが、看護師で良かった経験もあり、やりがいが少なくなってしまったことは少し寂しくもあります。
【看護師のほうが良かったと思うこと】
・辛い分、やりがいは大きい
・自由に使える時間が多い
・シフト制は家事がしやすい
・同僚や同期みんなでワイワイできる
・次の日に業務を持ち越さない
・睡眠不足でも仕事ができる
・平日休みは役所や銀行に行ける
・福利厚生や手当は強い
看護師の良さを感じた上で、それでもやっぱり保健師の方が向いているんじゃないか?と思う人は、保健師への転職も検討してみてください。
実際に利用して良かった保健師転職サイトはこちらの記事にまとめています。参考にしてください。
