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産業保健師が実際にやりがいを感じる瞬間【体験談】

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病院看護師より責任が軽く、命と隣り合わせの病院よりやりがいは少ないと言われます。

産業保健師はどこでやりがいを感じているのか?
産業保健師の楽しさはあるのか?

そのような疑問を解決できる記事となっています。現役2年目の私が産業保健師になってやりがいを感じたケースについてご紹介したいと思います。

この記事を書いた人

Hana|産業保健師ブロガー

看護師・産業保健師
第一種衛生管理者
【記事内容】
・未経験からの産業保健師転職
・辛い看護師を乗り切るコツ
・美容・健康 など

目次

産業保健師のやりがいが少ない理由

産業保健師のやりがいを感じた瞬間

命が助かったと感じる場面が少ないから

 病院の患者さんは体のどこかが悪く、「なんとかしてほしい」と悪いところを治しに来ています。ですが、産業保健師は予防の面で人と関わるため、会社の従業員は「このままでいい」と思っている人がほとんどです。

 業務は主に生活習慣病予防になるのですが、大きな病気を発症する前の高血圧、脂質異常症などの状態では自覚症状がなく命を助けてもらったという感覚がありません。そのため、直接心から「ありがとう」と言われることが少なく、やりがいを感じる場面は少なくなります。

従業員は健康を求めているのではなく、仕事をしにきているから

 病院の患者さんは治療をするために医療従事者を頼りに病院へ来院しています。しかし、会社の従業員は仕事をしに来ています。健康になりたくて出社している訳ではないため、保健師が積極的に介入しても「もうほっといてくれ」「余計なお世話だ」と言われることも多いです。

「ありがとう」と言われることなく「もう関わらないで」と拒否されるため、やりがいは非常に少ないです。

やりがいを感じたケース

産業保健師のやりがいを感じた瞬間

私がやりがいを感じたケースをいくつか紹介します。

ケース①かなりの高血圧で脳卒中など合併症を防ぐことができた

 40代男性で健康診断結果で高血圧の方の面談をしていた時のこと。Aさんは保健指導面談で、血圧が180/140でかなりの高血圧であったことが分かりました。

Aさん

2年ほど前まではそこまで高くなかったから、ダイエットしたら痩せるだろう。

hana

体重増えていますもんね。緊張もしているのかもしれませんね。
痩せれば下がると思いますけど、心配なのでまた面談の最後に測りましょうか。

 このように私も焦ってはいませんでしたが、何度測定をしても180/140。Aさんも驚きを隠せず怖くなった様子でした。

 この日、運転業務があったため即中止し病院受診をしてもらいました。
 産業医の先生からは血圧が下がるまで運転業務中止の指示があり、詳しく検査をすることに。ホルモン検査でも異常ないことが分かり、生活習慣と内服での治療が必要となりました。

 1週間後、血圧は下がり、それまで中止していた業務は再開。この時、いつ倒れてもおかしくない状況であったのですぐに対応でき、合併症を防ぐことができたのはホッとしました。

Aさんも倒れずに済んだのですが、このAさんには家族がいます。一家の大黒柱が倒れては、家族の人生をも変えてしまいます。Aさんの家族も救えたこと、本当にうれしく感じました。

ケース②糖尿病で血糖コントロールが難しい人が働き方を変えることで安定できた

 糖尿病は自覚症状がないままに進行してしまうため、血糖コントロール不良の方が多いです。私が介入したBさんもHbA1cが12~13のまま、三大合併症を引き起こし始めている時でした。

Bさん

インスリン注射はなかなか打てない。仕事が忙しくて、ご飯が食べられない時があります。低血糖も怖いし、インスリン注射したくないんですよね。

hana

そうだったんですね、仕事が忙しくて治療がちゃんとできていないんですね。このままでは働けない体になってしまうので、上司に業務量を調整してもらいましょうか?

Bさん

うーん、本当はそうしてほしいけど。そんなこと私一人のためにできるのかな。

hana

一度私から相談してみますね。
合併症のリスクについても詳しく上司に伝えておきます。

 私はBさんの治療が上手くできていない原因を見つけ、上司に相談しました。上司は医療者ではないため、糖尿病の合併症リスクや低血糖リスクについて詳しく話しました。

上司

こんなに怖い病気なら、治療を優先してもらいたい。Bさんはすごく仕事ができて戦力になっているし、今後も長く居てもらいたい。
治療できるように業務量を調整して昼休憩はしっかりとれるようにします。

 このように、業務を調整したことでBさんは適切な治療をすることができ、数値も改善。Bさん自身もホッとしており、不安なく生活が送れていることに喜びを感じていました。この時はなかなか聞けない「ありがとう」と言われ、私も嬉しく感じました。

まとめ

産業保健師は、やりがいを感じる場面が少ないです。その理由としては以下の2つです。

命が助かったと感じる場面が少ないから
従業員は健康を求めているのではなく、仕事をしにきているから

この2点を理解したうえで、業務を行うと小さな喜びを感じることがあります。「なにも起こらなくてよかった」これがやりがいを感じる瞬間です。

このお仕事については、こちらの記事にまとめています。

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