保健指導で頭を悩ませるような事例ってたくさんありますよね。
病気や合併症のリスク、後々苦しみながら生きることになることを伝えても、なかなか伝わらず治療をしてくれない方との面談はストレスを感じてしまいます。
健康に全く興味を示さない人に指導をするのは難しいですが、ポイントを押さえるとストレスを感じることなく保健指導行うことができます。どんな人にも対応することができるのでその方法を紹介します。
◇保健指導のキホン
◇対象者も自分も楽しくなる保健指導の方法
◇保健指導におすすめ上谷ミレイ先生の著書
保健指導の心構え

病気の予防=生活習慣を正す=きちんと保健指導をする
保健指導を初めてする人に多い考え方です。
保健指導は病気にならないためにダイエットをさせたり、お酒やたばこを止めさせるものではありません。
実践してくれる人はほとんどいないか、一時的に実行するだけで結局失敗に終わってしまいます。
保健指導=その人が健康を自己管理できるようサポートする
これが一番重要な心構えです。
目の前で口うるさく「これはダメ」「あれもダメ」と指導をしている人をよく見かけます。
「口うるさい人だと思われるのはあたりまえ」
「保健指導はおせっかいです」
これは明らかに間違いです。
本当に対象者さんの生活や人生を思うのであれば、なぜタバコを吸うのか?なぜお酒を飲んでいるのか?根本的なところを突き詰め、健康であることがその人にとってプラスだと思ってもらうことが大事なのです。

指導を受ける側も、指導をする側も、お互いがプラスになる保健指導をするのがポイントです。
アドラー流”勇気づけ”保健指導
アドラー流保健指導、ご存知ですか?
産業保健分野では一躍有名な産業医の上谷ミレイ先生の著書です。
アドラー心理学を基本とした「アドラー流勇気づけ保健指導」の実践書。
Amazon詳細より
保健指導の現場で役立つ勇気づけの技法(意思確認、ヨイ出し、プロセスに注目する、アイ・メッセージ、リフレーミングなど)を、「実践的な会話例」をつけてわかりやすく解説。
産業医療職(保健師、看護師、管理栄養士)が抱えているさまざまな悩みやトラブルへの対処方法も事例でわかりやすく紹介。
ヒューマンハピネス株式会社代表取締役
- 産業医(医学博士)
- 研修講師
- 公認心理師 試験合格
- 心理カウンセラー
- 労働衛生コンサルタント
(保健衛生) - 千葉大学非常勤講師
千葉産業保健支援センターでは定期的に講義を実施されています。無料で受講可能です。
ミレイ先生の勇気づけ保健指導を行うと、社員さんもみるみる変わっていきました。

今日の面談、優しいじゃん!次悪かったら病院行ってみようかな、それまで運動とかやってみますね。
今まで聞く耳を持たなかった人も、そう言われることが多くなり、とても楽しい面談になっています。
看護経験があっても、相手の心をしっかりと掴まなければどれだけ指導をしても意味がないです。予防医学に携わっている方にぜひ読んでもらいたい一冊です。
参考:ミレイ先生のアドラー流“勇気づけ”保健指導 アドラー心理学で面談技法のスキルが身につく! [ 上谷 実礼 ]まとめ
これから保健指導を始める方や保健指導を始めたばかりの人におすすめの勇気づけ保健指導です。
保健指導に拒否的な方の対処法を身に付けておくとストレスもかなり軽減します。
・保健指導は生活改善をさせるのではなく相手が健康を自己管理できる方法をサポートする目的。
・勇気づけ保健指導で自分も相手も楽しい保健指導をする。
・保健指導をするなら上谷ミレイ先生の「アドラー流勇気づけ保健指導」は必須。