行政保健師は公務員試験のため小論文試験が含まれています。産業保健師でも就職や転職の試験で、たまに小論文が含まれていることがあります。
しかし小論文が苦手、どのように書いたら良いのかわからない、自信がないという人も多く、十分な対策ができずに半ば諦めている人も多いです。
小論文は「文章の構成」が鍵になりますが、その作り方にはコツがあります。
それも簡単な4ステップで、この記事を読むだけで魔法にかかったかように、すぐにわかりやすい文章が書けるようになります!
苦手な小論文を短時間で克服したい人は、これから紹介するポイントを参考にしてみてください!記事の後半によく出題されるテーマをピックアップしています。練習にご利用ください。
保健師試験前に絶対押さえるべき!小論文と作文の違い
まずは小論文と作文の違いを理解しておきましょう。
作文とは、小学生の頃から書いているような日記や読書感想文などのことを言います。自分の思いや体験を表現することが重視されます。
小論文は、あるテーマに対しての主張をします。説得力のある内容や客観的な視点が重要です。
小論文は構成と内容で決まる!誰でもかける魔法の4ステップ
文章を書くのが苦手、小論文に自信のない人はこれから紹介する基本構成に沿って記述すると、一瞬でまとまりのあるわかりやすい文章が書けます!
初心者でもプロっぽくなる魔法のような文章構成はこちらの4ステップです。
小論文は書く人の意見をまずは知りたいので、自分の考えや思いを最初に述べましょう。
主張を理由づける根拠を優先順位が高いものに絞って記載します。
さらに読み手がイメージしやすいような具体的エピソードを入れます。
「もし〜だったら」など状況を設定するのも良いですね。
最後に、「だから〜と考えます」とまとめて終わりましょう。
文章を書くのが苦手な人は、まず上記の4つの流れを箇条書きにして、文章にまとめていくと短時間でまとまった文章が書けます。
小論文の構成を考えるときのコツ
小論文を実際に書くときは、思いつきのまま書くと焦点がズレてしまいます。
以下のポイントに注意して、4ステップの構成に対して何を書くのか箇条書きにメモをするとスッキリまとまります。
問題の趣旨を理解し、条件を把握する
出題者が何を求めているのか理解すること。
「具体例を挙げて」「体験談を交えて」「資料を読んで」など、記述する際の条件を全て入れるようにしましょう。
聞かれていることに対して回答する
聞かれていないことに対しての説明を長々と述べてしまう人がいます。
例えば、「働く人のメンタル罹患者の急増に対する解決策を述べよ。」という問いに対し、メンタルヘルスの原因を細かく説明しているなどです。
問いに対してまず最初に簡潔に答える
「解決策を述べよ。」とあれば、「解決策は〜です。」と簡潔に答えましょう。
その後に、根拠、具体例という順で構成を決めれば、問いに対してブレることなく文章が書けます。
小論文の基本ルール
小論文の基本的なルールは必ずチェックしましょう。
・「〇〇字以内」と指定された文字数の9割は書く
・「だ・である調」で書く
・段落分けや改行は適切に入れる
・かぎかっこ「」は引用のみ使用
・縦書きの場合、数字は漢数字で書く
・話し言葉や略語は使わない
「〇〇字以内」と指定された文字数の9割は書くこと
指定された文字数の最低でも8割、基本的には9割以上書くようにしましょう。それ以下は出題者の意図を満たしていないことになるので要注意です。
600〜800字以内と範囲がある場合は、できるだけ数字が大きい方の800字近くまで書きましょう。
「だ・である調」のみで「です・ます調」はNG
「だ・である」は断定的に言い切る形になるので、より説得力のある文章になります。
「です・ます調」は丁寧で親しみやすい文章になります。そのため、小論文では「だ・である調」を使用しましょう。
段落分けや改行を入れる
読者に分かりやすい文章構成にするには、適切な段落分けは必要です。
段落は4ステップの構成と同じように、主張、根拠、具体例、結論と基本的には4つに分けましょう。
かぎかっこ「」は引用のみ
文章を書く際にかぎかっこ「」は言葉を主張したい時に使用しますが、小論文では引用の時のみ使用しましょう。
縦書きの場合、数字は漢数字で書く
縦書きの場合、数字は「2024年」ではなく「二〇二四年」と漢字で書きましょう。
横書きの場合は、算用数字「2024年」と記載しても良いです。
話し言葉や略語は使わない
話し言葉は説得力が欠けてしまいます。
「そんな」→「そのような」のように、話し言葉は書き言葉に変更しましょう。
「なので」という接続詞を使うのは間違いです。「だから」「従って」のように書き言葉を使いましょう。
保健師でよくある小論文テーマ
保健師でよく出題されるテーマは時事問題が多い印象です。以下のテーマに沿って、練習をしてみましょう。
現在の社会情勢を把握していないと説得力のない薄い論文になりがちです。普段から健康や労働問題について意識してニュースを見ることも対策になります。
・働き方改革について考えを述べよ
・SGDsについて考えを述べよ
・人工知能(AI)について考えを述べよ
・少子高齢社会に対して求められる対策とは何か述べよ
・健康寿命について考えを述べよ
小論文が上手く書ける練習のコツ
小論文は正しい答えがないため、何度練習をしても「これで良いのだろうか」と不安になります。
不安を解消するために、以下の方法を実践してみてください。
・第三者(友人や家族、先輩後輩など)に読んでもらう
・練習で書いた論文を翌日に見返す
第三者が読んで言いたいことが伝わっているか聞いてみましょう。自分では気づけない癖や視点に気づくことができ、文章力がアップします。
また、自分で書いた論文を時間を置いて見返すだけでも改善ポイントが見えてきます。自己添削を繰り返してみましょう。
保健師の小論文対策とよく出題されるテーマまとめ
産業保健師の試験で小論文がある企業は少ないですが、いざ必要となった時のためにコツコツを練習しておくと今後の役に立ちます。
小論文のポイントは文章構成です。主張、根拠、具体例、結論の4ステップで書くことが一番重要です!
その他面接対策など転職に関する情報は以下の記事を参考にしてくださいね。