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【保健師業務/特定保健指導】積極的支援の目的と効果的な指導方法

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特定保健指導をしても改善せず、毎年同じ顔ぶれ、40歳になった新対象者が加わり年々増加していませんか?

限られた時間の中で減量プログラムを実行するのは非常に難しく、半ば諦めモードで支援している保健師は少なくありません。

特に積極的支援は介入回数や時間も多く、必要なポイント数を取ることで精一杯になってしまいます。

このように特定保健指導がうまくできなかったり、指導に自信が持てない人のために、支援ポイントを解説します!

動機付け支援の効果的な指導方法についてはこちらの記事で解説しています。

目次

特定保健指導【積極的支援】の目的

目的は、対象者が初回面接で決めた行動を実行し、継続ができるようにすることです。

介入の目的

・望ましい行動変化を維持・強化させる
・行動の後に起こるメリットを実感させる(体調・達成感・身体感覚など)
・自分で励まし続けられる仕組みができればベスト
・習慣になるまでは、一定期間同じ行動をくり返させる

動機付け支援とほぼ同じですが、積極的支援では一度生じた望ましい行動を維持させるために、どのように具体的に強化していくかが問題となります。

習慣化させるためには、その行動を一定期間繰り返し反復して行う必要があり、そのサポートを保健師が行います。

行動後に良い結果が生じると、行動が維持されやすい

せっかく良い行動変化があっても、介入終了後は自然消滅してしまうことも多いです。

対象者が習慣化するまでには、その行動の後に意識的に望ましい刺激があるとさらに継続されやすくなります。

例)保健指導後、ウォーキングを始めて頑張っている人が「1週間後に体重が減ってきた」と実感できれば、今後も続けやすくなり、効果が出ることに楽しさを覚えます。

対象者は、「生活改善をしたい」けど、なかなか行動に移せないという人がほとんどなので、良い結果を感じさせることは非常に効果的です。

自分で自分を励ますことができればベスト!

人は健康行動の後に体調、達成感など何か良い結果を実感できるように工夫することで、習慣を維持することができます。

なかでも、一番望ましいのは本人が自分で自分を励まし続ける自己強化ができることです。

【オペラント強化
学生時代に勉強をしても悪い成績しかとれないなら無力感から意欲も失ってしまいます。このよくある事例から考えると、健康行動の後に良い結果ができるだけ多く生じるような配慮が大切です。メタボで食事量を減らしても、ストレスになるようであれば続かなくなります。

この3つのなかでも、指導者は対象者にとって社会的な強化刺激となります。

保健の振る舞いや言動が対象者の行動に大きく影響します。

そして、これは保健師と対象者は良好な関係であることが大前提です。何を言われたかよりも「誰から」「どんな時に」言われたかが大切です。

>>参考:人は見た目が9割 (新潮新書 新潮新書) [ 竹内 一郎 ]
>>参考:シンプル&ミニマム保健指導・行動変容支援ガイド 実践ワークシート付 [ 足達淑子 ]

特定保健指導の初回面接で動機付け支援にプラスする4つの要素

積極的支援は、動機づけ支援に加えて、以下の4つの要素が加わります。

・確実な実行と維持ができるよう準備する
・セルフモニタリングは全員に勧める
・今後のフォロー計画について十分に理解して納得してもらう
・対象者とより強い関係性を築いておく

目標設定までは、動機付け支援と同じ

積極的支援は動機づけ支援よりも、さらに実行から維持までを見越した内容にする必要があります。

確実に計画を実行をしてもらい、それが続いているかどうかを追跡することを対象者に納得してもらう必要があります。

目標設定は、動機付け支援と同様、実行可能な方法を設定しましょう。

「間食をゼロにする」など無理な目標を設定すると、我慢していた反動で体重が減った後に爆食いしてしまい、リバウンドの原因にもなります。

具体例
  • 夜ごはんを少なめにする
  • 好きなジュースを毎日⇒週3日にする
  • 帰宅時は1駅歩く
  • 毎日体重を計る
  • 缶コーヒーを加糖から無糖に変える
  • カップラーメンの汁は残す
  • ラーメン+チャーハンをやめてどちらかにする

セルフモニタニングをしてもらう

具体的な行動目標を設定するだけでは不十分です。簡単で良いので、行動記録をとることがセルフコントロールを確実にします。

これをセルフモニタリングといいます。

これは自分の行動の観察と評価だけでなく、自己強化としての役割も果たします。

唯一の弱点は単調で飽きやすいこと。毎日の記録は結果が出ないと疲れてしまいます。

しかし、最初の1か月だけでも実行できれば、しないよりはずっとマシです。積極的対象者には全員提案すべき具体策です。

今後のスケジュールについてもインフォームドコンセントが必要

数か月間、数回にわたって指導を行う必要があり、抵抗感の強い対象者もいます。

定期的に電話やメール、手紙などで連絡をすることが多くなり、鬱陶しいと思う人もいます。

強制的に指導することはできず、このスケジュールに納得して同意をした人だけが実際の継続的な指導の対象になります。いずれにしても、対象者との信頼関係が必要で成り立つものです。

「来年の健康診断での改善を目標に、定期的に状況を確認させていただきますがよろしいでしょうか。」と一声かけましょう。

保健師が対象者と信頼関係をより強くするためには

積極的支援では、対象者との関係性が重要です。信頼関係をより強くするには、以下のポイントがあります。

・課題と人格を区別する
・努力や長所に注目する
・指導や要求ではなく支持と援助をする
・いつでも、相談できる体制を準備する
・コンタクトを絶やさない

信頼関係の構築で継続支援を効果的にする

初回面接では、相手に理解して納得してもらわなければならないことが多くなるため信頼関係を築くことが重要です。

継続的な支援を行うために、こちらから指導や評価を行うのではなく、相手からもいつでも相談できるようにしておきましょう。 

定期的に連絡するなど、面接後は何らかの形で接触を絶やさないようにしたいところです。

介入ポイント

・対象者からの質問で、その場でわからない事はいい加減に答えずに、後で調べて回答する
・面談日時や連絡時間等の約束を忘れないようにする
・どんな助言をしたかきちんと記録をしておく

非言語的コミュニケーションを活用する

コミュニケーションを決定づけるものは、その場の雰囲気(環境)、服装や表情、視線などの非言語的要素が大きいです。

人は見た目が9割だと言われるように、コミュニケーションで情報を受け取る割合は以下のように言われています。

コミュニケーションを取る際の情報を受ける割合
言語:7%
聴覚:38%
視覚:55%
心理学者アルバート・メラビアンの「7-38-55ルール」より

指導者は反射的に「本人の長所や努力に注目する」「相手の立場にたって考える」この2つができるようになるのが理想です。

そうすることで、「あなたの役に立ちたい」という気持ちが、言語以外のメッセージとなって相手に伝わります。

>>参考:人は見た目が9割 (新潮新書 新潮新書) [ 竹内 一郎 ]
>>参考:シンプル&ミニマム保健指導・行動変容支援ガイド 実践ワークシート付 [ 足達淑子 ]

今後の計画について

今後の計画を立てる時には、対象者自身が選んで決めることを心がけてください。

数種類の中から行動計画を自分で選ばせることで、主体性を尊重できるようになります。

いくつかのメニューを提示して、その中から本人に選ばせるようにすると効果的です。(メニューの例は支援ポイント③参照)

保健師側の意見を対象者に押しつけることなく自分の意思で決めることができます。自分が決定することで、それについての責任感が生じ、やる気にもつながります。

積極的になりやすいので今後の支援も容易になります。

>>参考:行動変容をサポートする保健指導バイタルポイント情報提供・動機づけ支援・積極的支援

【まとめ】特定保健指導の積極的支援ポイント

特定保健指導の積極的支援における指導ポイントは以下の8つです。

① 行動の直後に良い結果が生じると、行動が維持されやすい
② 自分で自分を励ますことができればベスト
③ 目標設定までは、動機付け支援と同じ
④ 行動のセルフモニタニングをしてもらう
⑤ 今後のスケジュールについてもインフォームドコンセントが必要
⑥ パートナーシップで継続支援を効果的に
⑦ コミュニケーションは非言語的コミュニケーションで決まる
⑧ 数種類の中から行動計画を選ばせることで、主体性を尊重できる

ぜひ、保健指導力の向上にもお役に立てればと思います。

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