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【特定保健指導】積極的支援の面談のコツ|継続支援で行動変容を引き出す指導方法

【特定保健指導】積極的支援の面談のコツ|継続支援で行動変容を引き出す指導方法
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特定保健指導をしても改善せず、毎年同じ顔ぶれ、40歳になった新対象者が加わり年々増加していませんか?

私も担当し始めの頃、対象者の方から「前回と同じ話ばかりで飽きた」と言われてしまったこともあるんですよね。

積極的支援は、内臓脂肪型肥満に加えてリスクが複数重なっている方が対象で、行動を「継続」させるところまで伴走するのが動機付け支援との大きな違いです。

180ポイントという支援ポイントを積み上げながら、面談のたびに対象者のモチベーションを保っていくのは、なかなか骨が折れる作業なんです。

この記事では、私が現場で積極的支援を担当する中でつかんだ、初回面接からセルフモニタリング、継続支援までの面談のコツをまとめました。

「何回も会ううちにネタが尽きる」「対象者のやる気が続かない」そんな悩みを持つ方に、ぜひ読んでみてほしい内容です。

動機付け支援の効果的な指導方法についてはこちらの記事で解説しています。

無関心期に対する保健指導のコツはこちらの動画でも解説しています。

目次

積極的支援とは?対象者基準と動機付け支援との違い

「積極的支援」と一言でいっても、実際にどんな人が対象になるのか、正直あいまいなまま担当している方も多いんじゃないでしょうか。

ここで対象基準をおさらいします。

対象者基準を整理すると、内臓脂肪型肥満A(腹囲が男性85cm以上・女性90cm以上)でリスクが2つ以上、内臓脂肪型肥満B(腹囲基準は満たさないがBMI25以上)でリスクが3つ以上の方が積極的支援に該当します。

血糖・脂質・血圧のリスクに加えて、喫煙歴もリスクとしてカウントされる点は、対象者に説明するときも押さえておきたいポイントです。

動機付け支援との違いは、支援期間の長さだけではありません。次のような点が大きく異なるんです。

積極的支援動機づけ支援
支援期間初回面接後3ヶ月以上の継続支援実質1回の面談で完結
保健師の関わり方経過を見ながら計画を何度も調整できる初回で目標をほぼ固める
評価の仕組み180ポイントの支援ポイントを積み上げて実施完了実績評価のみ
対象者の負担感複数回のやり取りが続くため、対象者側にも根気が必要1回きりで比較的軽い

この違いを見ると分かる通り、積極的支援は「一度きりの面談で決着」というより、「対象者と一緒に走り続ける伴走型」の支援なんですよね。

だからこそ、初回だけでなく2回目・3回目の面談でどう関わるかが、結果を大きく左右してくると私は感じています。

なお、2年連続で積極的支援に該当していても、前年より腹囲・体重が一定基準以上改善していれば、2年目は動機付け支援相当に切り替わる仕組みもあります。「去年よりよくなっていますよ」と対象者に伝えられる材料にもなるので、面談の中で触れてみてください。

積極的支援の目的|行動を「継続」させるための3つの視点

積極的支援の目的って、突き詰めると「行動を続けてもらうこと」に尽きるんじゃないかと私は思っています。

でも、続けてもらうって言葉にするのは簡単なのに、実際やってみるとかなり難しいんですよね。

私が担当していたある対象者の方は、初回面接では「頑張ります」と意気込んでいたのに、1ヶ月後の継続支援で連絡すると「最初の3日で挫折しました」と苦笑いされたことがありました。

あなたにも、こんな経験心当たりありませんか?

この経験から、私は次の3つの視点を意識するようになりました。

積極的支援の目的|行動を「継続」させるための3つの視点

小さな成功体験を積み重ねる

いきなり大きな変化を求めると、対象者は途中で心が折れてしまいます。まずは目標を小さくし、成功体験を積み重ねることを意識してみてください。

例)保健指導後、「間食をやめる」ではなく「週に2日だけ間食を控える」くらいの、達成感を得やすいラインから始めてみる。まずは2週間続けてみて、減量が実感できれば、今後も続けやすくなり、効果が出ることに楽しさを覚えます。

このようにせっかく良い行動変化があっても、介入終了後は自然消滅してしまうことも多いです。

対象者が習慣化するまでには、その行動の後に意識的に望ましい刺激があるとさらに継続されやすくなります。

対象者は、「生活改善をしたい」けど、なかなか行動に移せないという人がほとんどなので、良い結果を感じさせることは非常に効果的です。

できなかった理由を責めない

継続支援で「できませんでした」と報告されると、つい「なぜですか?」と原因を追及したくなりますよね。

でもここで責めるようなニュアンスが伝わると、対象者は次から本当のことを話してくれなくなるんです。

変化を対象者自身に気づかせる

保健師が「よくなっていますね」と伝えるより、対象者自身が「あれ、前より楽に歩けるかも」と気づく方が、行動は長続きします。

私は面談の中で、あえて数値の変化を先に言わず、対象者に感想を聞くようにしています。

3ヶ月以上という長丁場、正直私も途中で「今日は何を話そう」と悩むことがあります。

でもこの3つの視点を面談の軸に置いておくと、話す内容がブレなくなるんです。

次は、そんな積極的支援の入り口となる初回面接で押さえておきたいポイントをお伝えしますね。

特定保健指導の初回面接で動機付け支援にプラスする4つの要素

積極的支援は、動機づけ支援に加えて、以下の4つの要素が加わります。

・確実な実行と維持ができるよう準備する
・セルフモニタリングは全員に勧める
・今後のフォロー計画について十分に理解して納得してもらう
・対象者とより強い関係性を築いておく

目標設定までは、動機付け支援と同じ

積極的支援は動機づけ支援よりも、さらに実行から維持までを見越した内容にする必要があります。

確実に計画を実行をしてもらい、それが続いているかどうかを追跡することを対象者に納得してもらう必要があります。

目標設定は、動機付け支援と同様、実行可能な方法を設定しましょう。

「間食をゼロにする」など無理な目標を設定すると、我慢していた反動で体重が減った後に爆食いしてしまい、リバウンドの原因にもなります。

具体例
  • 夜ごはんを少なめにする
  • 好きなジュースを毎日⇒週3日にする
  • 帰宅時は1駅歩く
  • 毎日体重を計る
  • 缶コーヒーを加糖から無糖に変える
  • カップラーメンの汁は残す
  • ラーメン+チャーハンをやめてどちらかにする

セルフモニタリングを習慣化させるコツ

具体的な行動目標を設定するだけでは不十分です。簡単で良いので、行動記録をとることがセルフコントロールを確実にします。

これをセルフモニタリングといいます。

これは自分の行動の観察と評価だけでなく、自己強化としての役割も果たします。

唯一の弱点は単調で飽きやすいこと。毎日の記録は結果が出ないと疲れてしまいます。

しかし、最初の1か月だけでも実行できれば、しないよりはずっとマシです。積極的対象者には全員提案すべき具体策です。

今後のスケジュールについてもインフォームドコンセントが必要

数か月間、数回にわたって指導を行う必要があり、抵抗感の強い対象者もいます。

定期的に電話やメール、手紙などで連絡をすることが多くなり、鬱陶しいと思う人もいます。

強制的に指導することはできず、このスケジュールに納得して同意をした人だけが実際の継続的な指導の対象になります。いずれにしても、対象者との信頼関係が必要で成り立つものです。

「来年の健康診断での改善を目標に、定期的に状況を確認させていただきますがよろしいでしょうか。」と一声かけましょう。

継続支援で信頼関係を強くする面談のコツ

積極的支援では、対象者との関係性が重要です。信頼関係をより強くするには、以下のポイントがあります。

・課題と人格を区別する
・努力や長所に注目する
・指導や要求ではなく支持と援助をする
・いつでも、相談できる体制を準備する
・コンタクトを絶やさない

信頼関係の構築で継続支援を効果的にする

初回面接では、相手に理解して納得してもらわなければならないことが多くなるため信頼関係を築くことが重要です。

継続的な支援を行うために、こちらから指導や評価を行うのではなく、相手からもいつでも相談できるようにしておきましょう。 

定期的に連絡するなど、面接後は何らかの形で接触を絶やさないようにしたいところです。

介入ポイント

・対象者からの質問で、その場でわからない事はいい加減に答えずに、後で調べて回答する
・面談日時や連絡時間等の約束を忘れないようにする
・どんな助言をしたかきちんと記録をしておく

非言語的コミュニケーションを活用する

コミュニケーションを決定づけるものは、その場の雰囲気(環境)、服装や表情、視線などの非言語的要素が大きいです。

人は見た目が9割だと言われるように、コミュニケーションで情報を受け取る割合は以下のように言われています。

コミュニケーションを取る際の情報を受ける割合
言語:7%
聴覚:38%
視覚:55%
心理学者アルバート・メラビアンの「7-38-55ルール」より

指導者は反射的に「本人の長所や努力に注目する」「相手の立場にたって考える」この2つができるようになるのが理想です。

そうすることで、「あなたの役に立ちたい」という気持ちが、言語以外のメッセージとなって相手に伝わります。

>>参考:人は見た目が9割 (新潮新書 新潮新書) [ 竹内 一郎 ]
>>参考:シンプル&ミニマム保健指導・行動変容支援ガイド 実践ワークシート付 [ 足達淑子 ]

今後の計画について

今後の計画を立てる時には、対象者自身が選んで決めることを心がけてください。

数種類の中から行動計画を自分で選ばせることで、主体性を尊重できるようになります。

いくつかのメニューを提示して、その中から本人に選ばせるようにすると効果的です。(メニューの例は支援ポイント③参照)

保健師側の意見を対象者に押しつけることなく自分の意思で決めることができます。自分が決定することで、それについての責任感が生じ、やる気にもつながります。

積極的になりやすいので今後の支援も容易になります。

>>参考:行動変容をサポートする保健指導バイタルポイント情報提供・動機づけ支援・積極的支援

まとめ|積極的支援を成功させる8つのポイント

特定保健指導の積極的支援における指導ポイントは以下の8つです。

① 行動の直後に良い結果が生じると、行動が維持されやすい
② 自分で自分を励ますことができればベスト
③ 目標設定までは、動機付け支援と同じ
④ 行動のセルフモニタニングをしてもらう
⑤ 今後のスケジュールについてもインフォームドコンセントが必要
⑥ パートナーシップで継続支援を効果的に
⑦ コミュニケーションは非言語的コミュニケーションで決まる
⑧ 数種類の中から行動計画を選ばせることで、主体性を尊重できる

ぜひ、保健指導力の向上にもお役に立てればと思います。

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